社会保険労務士
セントラル社会保険労務士法人代表
大学にて労働法、組織心理学等を学ぶ。卒業後、社会保険労務士事務所に勤務しながら資格を取得。
中小企業を中心に労働社会保険の手続業務や相談業務を3年経験。
その後、中堅、大企業向けに給与・社会保険業務のアウトソーシングサービスを提供する組織の立ち上げに参画。
3年にわたり、上場企業、ベンチャー企業、外資系企業等、さまざまな規模、業態の企業に対して、
日本におけるアウトソーシングサービスの先駆けとなる効率的なアウトソーシング手法や労務施策の導入を提案。
2001年1月に労務プランニング井下事務所(現セントラル社会保険労務士法人)を設立、代表として現在に至る。
私は社会人になると同時にこの世界に入りました。新卒で社会保険労務士事務所に入り、
3年間実務経験を積みました。その後、労務関係のアウトソーシング会社の立ち上げに関わりました。
ここでも3年ほど勉強させていただきました。ベンチャー企業、大企業に対して、
労務関係のアウトソーシングのご提案をする現場マネージャーです。
セントラル社会保険労務士法人は、設立当初から1,000名規模の大企業が顧問先に多いのですが、
この頃の経験が生きています。
今、力を入れていることは事務所内の業務改善です。
当事務所は中堅、大企業の社会保険手続きなどをお受けしていますが、
これらの規模の企業は、独自の流れやルールが決まっています。
お客様のニーズに応えるために一社一社のやり方に合わせる、
ということをしてきた結果、どうしても仕事が属人的になってしまったという経緯があります。
そうすると、職員一人に対する負担も大きいですし、頑張ってはいるけれども収益性が上がらない、
という悪循環に陥ってしまいます。サービスの質を保持し、
継続的に提供していくために仕事の標準化・安定化・見える化は常に意識して、
力を入れていきたいと思っています。
一方で、就業規則や労務相談などの専門性の部分も力を入れています。
労使トラブルが増えている背景もあり、
我々が持っている専門性を活用していただける時代になってきていると思います。
特に中小、中堅規模で人事部がない企業にとっては、特に専門家に対するニーズがあります。
業界として求められている社会保険労務士像は、知識を持っているのは当たり前で、
「ビジネスマンとしてのマナーやスキルのある人」だと思います。
当事務所で求めている人材も、ビジネスの基本をしっかりわかっている人です。
一般のビジネスマンに必要なコミュニケーション能力、プレゼン能力は、やはり必要です。
私自身、これまでの9年間、人に支えられてきました。
お客様はほとんどご紹介なのですが、信頼していただけているからだと思うのです。
たとえば手続き業務は、誰がやっても変わりないかもしれない。
でも、そこに至るまでに、お客様がどれだけ心地よく感じられるものを提供できたか。
そういったことを考えられる感性が必要だと思います。
それから、社会保険労務士という資格以上に、人事労務に対する興味を絶対に持っていてほしいです。
たとえば「採用」に関することは、社会保険労務士の独占業務ではありませんが、人事労務の大切な部分です。
私はもともと、人事労務が好きでこの世界に飛び込みました。
お客様と話をし、解決策を提案し、喜んでもらえるときが最も幸せな瞬間です。
今後のビジョンとして、売り上げや事務所規模を優先して追求していきたいというのは特になく、
お客様からも社会からも信頼される事務所を目指していきたいと思っています。
サービスの質や内容を追求し、お客様にとっての“価値”を作り出すことで関係も深くなり、広がりも出てくると思います。
その結果が15人ならそれでいいし、50人、100人の事務所になれれば、それも嬉しいと思います。
社会保険労務士は、まだまだ知名度が低いのは事実です。
でも、社会保険や労働法を扱っているということは、産まれてから亡くなるまで影響を受ける、
最も身近な法律を扱っているのです。
私には一つ夢があって、それは、「大きくなったら社会保険労務士になりたい」と言う子供の声を聞く、ということです。
弁護士や会計士になりたい、という小学生、中学生はいても、社会保険労務士になりたいという小学生、中学生はいないですよね。
そういう子供があらわれるには、やはり人間としての魅力や、社会の評価などを上げていかなければならないなと感じます。
ぜひ、多くの人に目指していただきたいと思っています。